
スーツのボタンの留め方は基本中の基本。正しいボタンマナーを身につけよう
皆さんこんにちは。
Lv.99代表の水本です。
スーツを着る機会が多いビジネスパーソンにとって、ボタンの留め方は基本中の基本でありながら、意外と正しいマナーを知らない人も多いものです。
正しいボタンマナーを身につけることで、より洗練された印象を与え、ビジネスシーンでの信頼度も向上します。
まずこの「最下段のボタンは留めない」ことを「アンボタンマナー」と呼びます。
この起源には諸説ありますが、最も有力とされているのが英国王エドワード7世説です。
20世紀初頭、当時皇太子だったエドワード7世(後の英国王)は体格が良く、食事の際にウエストコートやジャケットの最下段のボタンを留めると窮屈になることから、常に開けていたとされています。
王室の影響力は絶大で、貴族や上流階級の人々が王の着こなしを真似するようになり、やがてそれが正式なマナーとして定着しました。
これが「Never button the bottom button(最下段のボタンは決して留めない)」という英国紳士の鉄則の始まりとされています。
もう一つの説として、乗馬文化説があります。
英国の貴族階級では乗馬が盛んで、馬に乗る際にジャケットの最下段のボタンを留めていると動きにくく、また座った姿勢でシワが寄りやすいため、自然と開けるようになったという説です。
また、仕立ての技術的理由説もあります。
伝統的な英国の仕立て技術では、ジャケットのシルエットを美しく見せるために、最下段のボタンを開けることを前提として設計されていました。
これにより、ウエストラインが強調され、より洗練されたシルエットが生まれるのです。
スーツジャケットのボタンマナーについて、基本ルールを確認しましょう。
2つボタンのスーツジャケットでは、上のボタンのみを留めるのが正式なマナーです。
下のボタンは常に開けておきます。
これは世界共通の着こなし方法です。
上のボタンだけを留めることで、ジャケットのラペル(襟)が美しいVラインを描き、胸元がすっきりと見えます。
また、体の動きにも自然に対応でき、座った時にジャケットにシワが寄りにくくなります。
3つボタンのスーツでは、真ん中のボタンのみを留めるか、上と真ん中の2つを留めるのが一般的です。
最下段のボタンは必ず開けておきます。
最も一般的なのは真ん中のボタンのみを留めるスタイルで、これによりジャケットの美しいシルエットを保つことができます。
フォーマルな場面では上2つを留めることもありますが、カジュアルビジネスでは真ん中のみで十分です。
1つボタンのスーツは、必ずボタンを留めるのがマナーです。
このタイプのスーツは元々フォーマル度が高く、ボタンを開けたままでは着崩れた印象を与えてしまいます。
そして座る際は、ジャケットのボタンをすべて外すのが正しいマナーです。
これは椅子に座った時にジャケットの前身頃にシワが寄るのを防ぎ、美しいシルエットを保つためです。
立ち上がる時は、すぐにボタンを留め直します。
この動作をスムーズに行うことで、洗練された印象を与えることができます。
会議や食事の際は、座る度にこの動作を繰り返すことが重要です。
3ピーススーツを着用する場合、ベストの最下段ボタンは開けるのが伝統的なマナーです。
これは英国の伝統に由来するもので、ベストを着用している場合、ジャケットのボタンは開けていても構いません。
ベスト自体がフォーマル感を演出するため、ジャケットのボタンマナーは多少緩和されます。
「マナー」と言う言葉に対する皆さんの拒否反応も理解します。
何もかも堅苦しくて窮屈ですよね。
でも紳士の世界は「マナー」で成り立っています。
ですので、スーツを着る際にはそのルールを知っていないとジェントルだと言えないのです。
さて、このマナーを違反するとどうなるのでしょうか。
全てのボタンを留めてしまうと、「スーツの着方を知らない人」という印象を与えてしまいます。
特に重要な商談や面接の場では、細かな身だしなみへの配慮が評価の対象となるため、マナー違反は致命的な印象を与える可能性があります。
服装の基本的なマナーを守れない人は、仕事においても細かな配慮ができないのではないかと疑われることがあります。
特に金融業界や法律関係など、伝統を重んじる業界では厳格に見られる傾向があります。
海外のビジネスパートナーや、外国人の多い環境では、アンボタンマナーは国際的な常識として認識されています。
違反していると「教養がない」と判断される可能性があります。
見た目への悪影響もあります。
最下段のボタンまで留めると、ジャケットのウエストラインが不自然に締まり、胸部や腹部が強調されて体型が悪く見えます。
また、座った際にシワが集中し、非常に見苦しい状態になります。
全てのボタンを留めると身体の動きが制限され、ぎこちない動作になってしまいます。
これにより、不自然で緊張した印象を与えてしまいます。
正しいボタンマナーを身につけることで、スーツをより格好良く着こなし、ビジネスシーンでの印象を大きく向上させることができます。
毎日の習慣として身につけ、洗練されたビジネスパーソンを目指してみるのもいいものです。
当店のお客様には、さまざまな着こなしについてサポートさせていただきます。
原宿キャットストリートにある隠れ家オーダースーツサロン「Lv.99」で、あなたを最強にする一着を作りませんか。
完全予約制ですので、こちらからご予約ください。