ファッション哲学 オシャレは我慢?プリンス貴族が語る服選びの極意:服電Podcast #02

水本慎太郎(以下、水本): 服電 Clothes Call Produced by Lv.99。ナビゲーターの水本慎太郎です。本日も原宿CAT STREETのテーラリングアトリエLv.99からお届けします。
毎日何気なく選んでいる服には、その人の生活や仕事、気分、価値観が静かに表れています 。この番組では、服という人の今を映す文化をアーカイブしていきます 。毎回ゲストの方にお電話をして、電話越しにその人の服にまつわるエピソードを伺います 。そこから広がり、仕事や活動、趣味、価値観といったお話をリスナーの皆さんに共有していきます 。
まず最初の目標は、99人の方に話を伺いたいという熱意で始めております 。今回は、イベント制作を生業としながら、ご自身のバンド活動が盛んなギタリストのプリンス貴族さんとお電話が繋がっています。今日はどんなお話が聞けるのか楽しみですね。

水本: もしもし、こんばんは。今日はよろしくお願いいたします。
プリンス貴族(以下、プリンス): こんばんは。よろしくお願いします。
水本: ありがとうございます。では、まず最初にリスナーの皆さんのイメージを膨らませるために、プリンスさんが今着ている服装を教えていただけますでしょうか?
プリンス: はい。今日はですね、最近はいつもですけど、デニムと、上は時期が時期なんで長袖のカットソーを着てます。
水本: お部屋ですか?
プリンス: そうです。外から帰ってきてくつろいでる感じですね。部屋着じゃなくてね。
水本: なるほど。プリンスさんのことは昔からよく存じ上げておりますが、必ず「赤い服」を着ているというイメージなんです。今日も赤い服でいらっしゃいますか?
プリンス: それがね、今日は赤は着てないですね。
水本: 今日は赤じゃない!
プリンス: 小物は全部赤です。
水本: よかったです(笑)。
プリンス: よくご存知で。古いお付き合いですからね。
水本: よく考えてみたら理由をあんまり聞いたことがなかったのですが、なぜ赤い服なんですか?
プリンス: 赤いものが好きなのかな。全部赤になっちゃうと、最近結婚した金髪の芸人さんみたいになっちゃうんで(笑)。あと、服で着ちゃうと自分では見れないんですよ。身の回りにある小物や時計、カバンとか、赤いものを見ていると落ち着くっていうのはありますね。
水本: 服だと自分ではわからないけれど、小物なら自分で眺めることができる。深いですね。

「ロックテイスト」への回帰と環境による変化

水本: 最近、つい手に取ってしまう服やよく着てしまう服はありますか?
プリンス: やっぱり最近だとロックっぽいテイストの服ですね。細めのデニムとか、アウターも革っぽいのだったり、ヒョウ柄やヘビ柄だったり。
水本: それはずっとですよね?
プリンス: 実はそうじゃないのよ。慎太郎くんとは40年ぐらいの付き合いだけど、途中は抜けてて、この20年ぐらいで復帰しました。
水本: 戻ってきたんですね。何か理由があるんですか?
プリンス: 服ってその時の置かれている環境に影響されると思うんだけど、自分の仕事の流れですね。高校生の頃はバンドっぽかったですけど、その後アパレル業界にいた時は最新トレンドを追っていました。その次は車の販売をしていてスーツが中心になり、今のイベント業界に来てからは、クリエイティブな世界なので人と違う格好が好きだったり。そんな風に変わってきましたね。
水本: 環境にフィットした服装が、その時々で変わってきたということですね。
プリンス: 皆さんもそうなってるんじゃないかなって思いますね。

アパレル時代の座右の銘「オシャレは我慢」

水本: お仕事で「勝負服」みたいなものはありますか?
プリンス: ありますね。アパレルの時は、お客さんに納得してもらうために毎日が勝負服でした。車の販売の時はオフの日に思いっきりブランドで固めて楽しんだり。今のイベントの仕事では、打ち合わせでは「面白そうなことを考えてそう」な格好をベースにしつつ、現場や本番の日はクライアントに合わせてきちっとしたスーツを着たりしますね。
水本: 逆に「絶対に着ない服」はありますか?
プリンス: B系というかヒップホップ系のルーズな感じは着ないですね。自分の中にあの文化が全くないので。
水本: 確かに。どっちかっていうとハードロック、メタルですもんね。太いパンツじゃなくて、極限まで細いパンツ。
プリンス: 確かにそれは一貫してるかもしれないですね。
水本: 服について記憶に残る言葉やエピソードはありますか?
プリンス: アパレル時代の座右の銘ではないですけど、よく言っていたのは「オシャレは我慢」。
水本: オシャレは我慢!
プリンス: 2月の極寒の中で、いち早く次シーズンのペラッペラの夏物ジャケットを着て震えたり、まだ暑い9月にモコモコの革ジャンを着たり。「次これだぜ」と身をもって示すために、痩せ我慢して楽しんでいましたね。

「永遠の文化祭」をプロデュースする日々

水本: 今はイベント制作会社にお勤めですが、具体的にどんなお仕事を?
プリンス: コンサートやフェス、最近はセミナーやシンポジウム、国際会議などの硬いものも多いです。舞台監督や進行ディレクターとして、全体のイベントを動かしてクルーを動かし、お客さんに楽しんでもらえるように進める役目です。
水本: それって、高校の文化祭で進行していたのとあまり変わってないですね。
プリンス: あの頃進行してたの君だったと思うけど(笑)。でも結果的にそうなりましたね。音楽やトークの力でお客さんに喜んでもらう。あの時と一緒なんだなって今更思います。
水本: 社会人バンドのイベントプロデュースから、ご自身もバンド活動を再開されたんですよね。
プリンス: アパレルや車をやってる20年くらいはパッタリ止めてたんです。でもこの仕事で近くにいて、昔やってたなと思い出して再開したら、人生で一番今が盛んになっちゃって。
水本: プロのアーティストのサポートもなさっていますよね。
プリンス: 憧れだったロックスターの方たちの活動を手伝ったり、一緒に音を作れたりするのは、この仕事をやっていてよかったなと思います。自分が考えた演出をコピーバンドしていた頃のレジェンドにやってもらう。夢のようですね。

明日、どんな気分で服を選びますか?

水本: いよいよ締めの質問です。プリンスさんは明日、どんな気分で服を選ぼうと思いますか?
プリンス: 明日は、友人の映画を手伝っていて自分も出演するので、その撮影があるんです。
水本: すごい!
プリンス: 自前の衣装なので、明日もロックな気分で服を選びたいと思います。
水本: いいですね。そのロックな姿を銀幕に焼き付けていただきたいと思います。本日のゲストはイベントプロデューサーでギタリストのプリンス貴族さんでした。ありがとうございました!
プリンス: ありがとうございました。

服電ニュース

このコーナーは繊研新聞から気になったニュースをピックアップしてお届けします。 本日注目するのは、サービス開始から半年が経過した「TikTok Shop」の国内動向についてです。
運営元のバイトダンス社の報告によると、日本での流通総額の約7割が、動画やライブといった「コンテンツ」を起点に生まれているとのこと。現在、出品者は約5万人、クリエイター数は約20万人にまで拡大しており、特にファッションは最も成長しているカテゴリーの一つとして挙げられています。
興味深いのは、日本市場の特徴として「ライブコマース」経由の売上シェアが他国と比べても非常に高いという点です。単に商品を並べるだけでなく、リアルタイムの熱量やコミュニケーションが、購買の決め手となっているようです。今後はポイント施策などのローカライズも強化されるとのことで、服の買い方がさらに「体験型」へとシフトしていく過渡期にいると言えるでしょう。

Lv.99 インフォメーション

さあ、ここからは番組からのお知らせ「Lv.99 インフォメーション」です。2月に入り、店頭には早くも2026年春夏の新作生地が届き始め、春の訪れが待ち遠しい季節になりました。ですが、今月はそれと並行して、服好きの皆様にぜひチェックしていただきたい「特別なご案内」があります。
2月限定で、秋冬生地の在庫一掃セールを開催します。今回は、特別に確保した秋冬スーツ用生地をラインナップしました。日本の確かな技術で織り上げられた高品質な国産生地をメインに、普段よりかなりお値打ちな価格でお届けできる、いわば「蔵出し」のような貴重な機会です。一着持っておくと心強い、仕立ての映える国産ファブリック。自分にフィットするスーツをお手軽に新調するには、最高のタイミングではないでしょうか。
これらは全て現品限りのご案内となります。具体的な色柄や価格については、公式LINEやInstagramのDMからお気軽にお問い合わせください。このチャンスに、あなたらしい一着をぜひ見つけてくださいね!

エンディング

水本: さあ、エンディングです。今日のお話で興味深かったのは、服の趣味は継続するだけでなく、その時の役割や職業といった社会環境によって変わるという点ですね。客観的に何十年という年月を振り返った時の感想が、実に面白かったです。
番組では「99人に話を聞くプロジェクト」への出演希望者を募集しています。公式サイトのフォームからぜひご連絡ください。
それでは皆様、お気に入りの服を着て良き週末をお過ごしください。ナビゲーターの水本慎太郎でした 。
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