水本慎太郎(以下、水本): 皆さんこんばんは。服電 Clothes Call Produced by Lv.99。ナビゲーターの水本慎太郎です。本日も原宿キャットストリートのテーラリングアトリエ、レベル99からお届けします。
毎回ゲストの方にお電話をして、電話越しにその人の服にまつわるエピソードを伺います。そこから広がり、仕事や活動、趣味、価値観といった話をリスナーの皆さんに共有していきます。仕事やお料理、エクササイズのBGMとしてお気軽にお楽しみください。
さて今回は、エンジェル投資家の殿村英嗣さんとお電話がつながっています 。今日はどんなお話が聞けるのか楽しみですね。
水本: もしもし、今日はよろしくお願いします。
殿村英嗣(以下、殿村): よろしくお願いします。
水本: 満を持して、殿村さんの回です。もう「トノ」は僕の人生を変えてくれた恩人ですので。
殿村: いやいや、全然。
水本: 殿村さんはアメリカに4年半ほど住まれていて、当時打ち合わせで驚いたのが、日本語と同じトーンで英語を話されることだったんですよね。英語になると急に「外国人っぽく」変わる人が多いなか、殿村さんはいつもの調子のままで。
殿村: そうだったかなあ。もう何十年も前のことだから。
水本: 今日は前半に服の話、後半に今の活動について伺えればと思います。
「縛られたくない」——365日カジュアルを貫く理由
水本: リスナーの皆さんのイメージを膨らませるために、今着ている服装を教えていただけますか?
殿村: 今は青いパーカーに、青いジーンズを履いています。
水本: 青、お好きなんですか?
殿村: そうですね。藍色やネイビーが好きで、パーカーもジーンズも青。襟付きのシャツを着る時は白いシャツが好きですね。
水本: いわゆる「アメカジ」ですよね。カチッとする時ってあるんですか?
殿村: ほとんどないですね。10年ほど前に会社勤めを辞めてからは家がベースなので、ほぼカジュアルです。スーツを着るのは冠婚葬祭か、何か大きなイベントがある時くらいですね。
水本: ずっとカジュアル。白のボタンダウンにデニムという、何十年も変わらないスタイルですね。
殿村: 縛られるような服があまり好きじゃないんです。特にネクタイなんかは嫌ですね。
水本: カジュアルを選ぶ理由は「楽だから」以外に何かありますか?
殿村: 性格的にできる限り楽をしたいというのもありますが、基本は機能重視です。動きやすい、走りやすい、少々汚れても大丈夫。それこそ道端に座っても大丈夫な服が好きですね。
無駄を削ぎ落とした先に残る「自分自身」というファッション
水本: 殿村さんはお財布も持たないし、ある意味ミニマリストですよね。そのあたりの住み分けはどうなっているんでしょう?
殿村: 無駄は好きじゃないので余計なものは排除したいですが、自分が満足する、気持ちの良い環境で過ごしたいんです。
水本: シンプルであれば何でもいいわけではなく、必要なものは備え、不要なものや華美なものは興味がないと。
殿村: 例えばiPhoneもカバーはつけずフィルムだけ。その方が使いやすいし一番小さくなるから。服もシンプルな単色で、余計な柄は必要ない。自分の良さは、服というより自分自身から出るべきものだと思っているので、「自分をどう見せるか」がファッションなのかなという気がしています。
水本: お料理もされますが、素材の持ち味を意識されますか?
殿村: そうですね。調味料に頼らず、素材そのものを生かす出来上がりにすることを心がけています。
水本: 一本筋が通っていますね。麻雀でいえば「配牌に逆らわずに打つ」ような……。
殿村: でもそこは結構逆らいますよ(笑)。満足度を上げたいので、賭け事は好きかもしれない。麻雀は5分で状況が変わるからリスクテイクできますが、服は一度買うとずっと着ることになる。だから服選びに関しては慎重になっちゃいますね。
10年以上出番のない「勝負服」と、肌に触れるものへのこだわり
水本: 仕事の節目などで「勝負服」は持たれていましたか?
殿村: 僕にとってはスーツしかないですね。ただ、この10年以上着る機会がほとんどないので数着ある程度です。ツイードのスーツが1着あるのと、この前水本くんに仕立ててもらった礼服。その2つくらいかな。
水本: 逆に「絶対に着ない服」は?
殿村: 奇抜な服や、柄がぐちゃぐちゃしたもの。サイケデリックな格好も着たいと思わないです。スキーウェアも1色か2色のシンプルなものを選びます。
水本: 素材へのこだわりはありますか?
殿村: 自分の体に合うもの、綿100%のものが多いです。肌が敏感なので、下着なども含めて肌に優しいものを選びます。最近は少し高めのものでも、肌着にお金をかけるようにしています。その方が生活のレベルというか、自分の満足度が上がる感じがするので。
デイトレードから「フィジカルAI」まで——投資家の視点
水本: ここからは後半戦、今のご活動について。現在はエンジェル投資家として、投資をメインに生活されているんですよね。
殿村: そうですね。エンジェル投資と、個人ベースでの有価証券取引(デイトレード)の二本柱です。朝9時に日本の市場が開く時にデスクに座り、夜はアメリカの市場に合わせてまた座る。
水本: 投資の入り口に立つにはどうすればいいでしょうか?
殿村: とにかくやってみるしかないです。僕も20年やっていますが日々勉強です。小さくてもいいから失敗して損をしてみて、「こういう時はこうすべきだった」という反省を積み重ねること。
水本: 今、注目しているテーマはありますか?
殿村: AIですね。特に「フィジカルAI」に注目しています。SaaSのような二次元的なものは淘汰されるかもしれませんが、三次元の、物理的に物が動く部分は残る。そこにどうAIを組み込んでいくか、リアルな生活にどれだけ導入できるか。そこに取り組んでいる企業を調べています。
「満足できるように選ぶ」——明日の服選び
水本: 最後にいつもの質問です。殿村さんは明日、どんな気分で服を選ぼうと思いますか?
殿村: 明日の予定や天気を踏まえた上で、その日一日を楽しく、満足して過ごせるように何を選ぶか決める。そんな感じです。
水本: 本当に一貫していますね。状況に応じて自分が満足するために必要なものを判断する。すべてがそこにあるのだと気づかされました。本日のゲストは、エンジェル投資家の殿村英嗣さんでした。ありがとうございました!
エンディング
水本: さあエンディングです。今日のゲスト、殿村さんは僕の転職時の面接官であり、人生の恩人と言える方です。
改めてお話を伺って、殿村さんの持つ「一本通った筋」が明確になり、僕自身とても清々しい気分です。見た目も雰囲気も、そして自分なりの判断軸の中で活動されている姿も、昔から変わらず一貫していて、それは本当に偉大なことだと感じました。
リスナーの皆様、本日の放送はいかがでしたでしょうか。感想は番組公式Instagramや公式サイトへお寄せください。
それでは皆様、お気に入りの服を着て、良き週末をお過ごしください。ナビゲーターの水本慎太郎でした。