水本慎太郎(以下、水本): 皆さんこんばんは。服電 Clothes Call Produced by Lv.99。ナビゲーターの水本慎太郎です。本日も原宿キャットストリートのテーラリングアトリエ、レベル99からお届けします 。
毎回ゲストの方にお電話をして、その人の服にまつわるエピソードを伺います。そこから広がり、仕事や活動、趣味、価値観といったお話をリスナーの皆さんに共有していきます。お仕事やお料理、エクササイズのBGMとしてお気軽にお楽しみください 。
さて、今回は元会社員で、今は“自由人”の乘口史子さんとお電話がつながっています。今日はどんなお話が聞けるのか楽しみですね 。もしもし、今日はよろしくお願いいたします 。
乘口史子(以下、乘口): よろしくお願いします 。
水本: よろしくお願いします。「自由人」! 乘口さんは元々、なかなかバリバリとしたお仕事をなさっていたじゃないですか 。
乘口: はいはい、バリキャリ風の“ゆるふわ”で働かせていただいておりました 。
水本: そこから今はもう、テニスクラブのお手伝いをしたり、子育てをしたり。やっと自分を取り戻した感じですか?
乘口: それはちょっとありますね 。
「二度と着れないかも」バリキャリ時代との決別とスウェット生活
水本: まず、リスナーの皆さんのイメージを膨らませるために、今着られている服装を教えていただけますか?
乘口: はい。今日は上が白のニューバランスのスウェットで、下は黒のスウェットパンツ。裏がもこもこの、めちゃめちゃ楽な格好です 。
水本: 毎日そんな感じなんですか?
乘口: 割とそうかな。テニスクラブのお手伝いに行く時もスポーツウェアじゃないとあれなんで。会社員を卒業してからは、もう全然、楽な方へ楽な方へ行ってます 。
水本: ジャケットやタイトスカートを履くようなことは、もう絶対にないと 。
乘口: ないですね。二度と着れないみたいな気持ちが今ありますもん 。今の仕事的にはカチッとしたお洋服は関係ないから、全然もうタンスの肥やしになってますね 。
水本: 元々そういう嗜好だったんですか?
乘口: お友達と街中で会う時はそれなりに着飾ろうと思うけど、近所のママ友と会うならこのままスウェットで行っちゃいます。駅前の焼き鳥屋さんとか、銀だことかに行く時もスウェットのままで(笑) 。
水本: 昔はあんなにハードコアな、要人対応とかお固い仕事をプレイされていたのに、そのギャップが面白いですね 。
「服を着るには気合が必要」身体を鍛えてシュッとしていたあの頃
水本: 以前は朝、気合を入れて着替えて、お化粧して……という日々だったんですよね?
乘口: そうでしたね。やっぱりそれなりにカッコよいお洋服を着る時って、身体を鍛えていないと決まらなかったんですよ 。試着した時にしっくり来るのって、トレーニングをちゃんとしてシュッとしている時だったから、若かりし頃は割と気をつけていたんですよ 。
水本: なるほど。今はもうそこまで頑張れない、という葛藤はありますか?
乘口: カッコよい服を着たい気持ちと、でもまたあれをするのはきついし……という葛藤はありますね。年齢や体型的にも、直線的な服より曲線的なふわっとした服の方が似合ってくる年頃なのかなと思ったりしています 。
水本: 単なるデザインだけでなく、体型維持も含めたトータルでの「きっちり」だったんですね。白鳥の足のように努力されていたとは。仕事の勝負服などは持っていましたか?
乘口: 特定のこれというものはないですが、大勢の前で話す時や、上の方に説明する時は、服装から「準備してきました」「真面目に取り組んでいます」というのが伝わるように準備して臨んでいました。少しでも心象を良くしようという下心はありましたね(笑) 。
「君、真っ黒だね」六本木での一言が変えた色の選び方
水本: 逆に、絶対に着ない服ってありますか?
乘口: 色味が元気なさそうに見える服は絶対着ない。薄いグレーと水色の間みたいな色とか。モデルさんが着たらカッコいいんでしょうけど、私は自分では選ばないかな 。
水本: 意識的に、元気がありそうな色を選んでいるんですね 。
乘口: めちゃくちゃ選んでます。「色から元気をもらう」感じですね 。
水本: 「色から元気をもらう」。いい言葉ですね 。
乘口: 前はあんまり考えずに、上から下まで真っ黒で着ていたことがあったんです。でもある時、仕事帰りに六本木で外国人から「君、上から下まで真っ黒だね」って英語で声をかけられて 。
水本: それはなかなか貴重な体験ですね 。
乘口: それがすごく刺さって。なんであんなこと言われたんだろうって考えた時、あんまりいい感じじゃないんだな、上手に色を使わないとつまんなく見えてるのかなって。そこから明るい色を意識して選ぶようになりました 。
小泉今日子という「自然体な生き方」への憧れ
水本: ここからは乘口さんご自身のことについて。乘口さんといえば「キョンキョン(小泉今日子)」推しとしても有名ですよね。先日もイベントに参加されたとか 。
乘口: はい、お誕生日の日の記念イベントに 。私、実はファン歴は3年くらいで、ニワカなんですよ 。40周年記念の時に「40年も働くってすごいな」とびっくりして。そこから本を読んだり、ポッドキャストを聴いたりして好きになっていったんです 。
水本: キョンキョンの魅力はどこにあるんですか?
乘口: 文章がすごく上手で、語彙も豊富。それと、自然に歳をとっている様子を私たちに見せてくれている感じ。無理に若作りするんじゃなくて、自分が思う道をゴリゴリ進んで、年齢に負けない。その姿がカッコいいなと思ったんです 。
水本: アイドルというより、小泉今日子というキャラクターの魅力に惹かれたんですね 。
乘口: あと、一流と言われる人のパフォーマンスには、行けるうちに行っておこうと思っていて。中島みゆきさんのコンサートに行きそびれたのが一生の不覚だったので(笑)。玉置浩二さんとか、高橋真梨子さんとか、一世を風靡してエネルギーを持ち続けている人たちと同じ空間の空気を吸いたいんです 。
明日は「楽しさを感じられる服」で
水本: いよいよ最後の質問です。乘口さんは、明日はどんな気分で服を選ぼうと思いますか?
乘口: 明日は街中でお友達と会う予定があるので、久しぶりに会うから少しだけ。気取るほどでもないけれど、楽しさを感じられるような服にしたいです。
水本: いいですね。明日はスウェットじゃないぞと(笑)。自分の気分も、会う相手の気分も上げるための選択、素晴らしいと思います。本日のゲストは、乘口史子さんでした。ありがとうございました!
乘口: ありがとうございました。
エンディング:原宿という「新しいエネルギー」の街
今日のゲスト、乘口さんのキョンキョン愛。昔からのファンかと思いきや、大人になってからその「生き方」に感銘を受けたというお話は意外でした。キョンキョンが自分のことを「コイズミ」と苗字で呼び捨てにしたのは、当時本当にイノベーションだったんですよね。
彼女がホームだと語る原宿は、常に新しいエネルギーが渦巻く街。僕たちもこの場所から、服を通した新しい価値観を発信し続けたいと思います。皆さまもぜひ一度、お店にお茶でも飲みに来てください。
それでは、お気に入りの服を着て良き週末をお過ごしください。ナビゲーターの水本慎太郎でした。