原宿〜隠田〜キャットストリートの歴史
原宿の南側一帯は、かつて「隠田村(おんでんむら)」と呼ばれる、田畑が広がる静かな農村でした。
戦後、この地域にはGHQ将校向けの広大な住宅地〈ワシントンハイツ〉が設けられ、日本に初めて本格的な西洋文化と暮らしが流れ込む場所となりました。
1964年の東京オリンピックを機に周辺の再開発が進むなか、この地に大きな変化をもたらしたのが、隠田村を流れていた渋谷川(穏田川)の“暗渠化”です。
川を地中へ収め、その上につくられた細い遊歩道――
これが現在の「キャットストリート」につながる裏道の始まりでした。
その歴史の地層の上に、小さなテーラリングアトリエ「Lv.99」は息づいています。

毎日新聞社「毎日グラフ(1954年1月13日号)」より。, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=35332908による
原宿ファッションカルチャー
1960〜70年代、ワシントンハイツ跡地に立ち並んだショップやスタジオには、海外の古着、スケート文化、ミリタリーウェアが次々と持ち込まれ、“東京で最も早く新しい服が届く街”として若者の熱気が集まり始めました。
80年代、竹下通りを中心に原宿ストリートが確立し、DCブランド、裏原カルチャー、スケート、音楽、アートが渦を巻き、日本のファッションを世界へ押し広げる源流となります。
90〜2000年代には、NIGO®をはじめとする多くのクリエイターがキャットストリート周辺にショップやアトリエを構え、原宿は“世界が注目するカルチャー発信地”へと進化しました。
トラッドからストリート、ラグジュアリーから古着まで、ジャンルを軽やかに横断し、自分らしさを探す人々が集う――
その自由な精神こそ、この街のファッションを形づくってきたDNAと言えます。
原宿という街は、いつの時代も「決まった型に縛られない」表現者たちが、自分だけの装いを模索し続けてきた場所でした。
服は、ただ身にまとうものではなく、“自分という輪郭を描くための手段”として扱われてきたのです。
その連続の中に、私たちLv.99は存在しています。
既製の標準に身体を合わせるのではなく、
あなたの身体そのものを基準に服を設計する――。
その思想は、原宿が長く育んできた「自由と個の尊重」の精神そのものです。

原宿竹下通り
Lv.99 Philosophy|私たちが大切にしていること
Philosophy|あなたの身体が、基準になる。
一人ひとりの“微差”を丁寧に読み取り、
身体そのものを設計の起点とするテーラリング。
型ではなく、人から始める仕立てこそ、私たちの核にあります。
Mission|残すに値する未来をつくる
テーラリングは、単なる技術ではなく文化です。
安宅和人氏の言葉に共鳴し、日本の仕立て文化を次の世代へ渡すため、
アトリエという形でその価値を積み重ねていきます。
Vision|Be the Standard.
外の基準に合わせる服づくりから、
“自分という存在そのものをスタンダードに据える”服づくりへ。
新しい時代の基準を、ここから再定義していきます。
Why Lv.99|私たちの特徴
1. 微差を読むフィッティング設計
肩の傾き、骨格の癖、姿勢、胸の厚みなど、
既製服では拾いきれない体の情報を読み取り、
補正を加えながら“構造”から最適な形を組み立てます。
2. 身体から設計するジャケット・スーツ
スーツだけでなく、ジャケット・パンツ・シャツも、
すべて“あなたの身体”を基準に設計。
セレクトショップの既製服と異なるのは、着た瞬間の立体感と馴染み具合です。
3. 世界最高峰の生地 × 自主仕入れプロジェクト
Zegna、Loro Piana、Dormeuilなどの一流生地を軸に、
国産の尾州ウールや独自の生地調達プロジェクトによる
オリジナルライン開発も進行しています。
4. パートナーのように伴走する接客体験
営業トークではなく、“身体と生活の読み取り”から始める接客。
長く寄り添える専属テーラーとして、装いの軸を共に育てていきます。
